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​まえがき

 分社化して間もないころ、公演先で領収書と一緒にお渡しするために書いた文章。5チームがそれぞれ独立したことは、僕にとって大きな出来事で、他のチームに遅れをとってはならないと、ずいぶん肩に力が入っていたと思う。

 まさか1年で3チームになるとは思っていなかったけど、風通しが良くなり、過ごしやすくもなった。去る人、残る人、それぞれが選んだ場所で輝けたら良いなと思っている。

 この先も、『バクグループ』の形態は変わっていくのかもしれないけど、僕のやることに変わりはない。

 観客に喜んでもらえる物語を作ること。それが僕の輝き。 

単純なようで複雑なこと

 我々劇団バクは、5つのチームに分かれて年間約1500回の公演をおこなってきました。しかし創設30年を迎えて、少しずつ世代交代が進められていく中で、数年前から各チーム同士で、劇団運営の進め方、捉え方の違いを感じていました。

 例えば、過去の作品をリメイクする時に、自分なりの新しいアイデアをどれだけ組み込むことが許されるのか……といった演劇においてのことや、終演後の写真撮影を無料にしたらどうだろうか……といったサービス面での意見の相違は、単純なことのようで紐解いていくと様々な事柄がからみあう複雑な問題であると気付きました。

 そういった問題を、別会社を立ち上げて各チームが企画運営をしながら解決していき、子供達や保護者や先生に喜んでもらえる物語を創っていけたらいいなと思います。

 観劇した後で、「他の演目と迷ったけれど、バンブーを観て良かった」と言っていただけるように、精一杯がんばりたいと思います。 公演を待ちわびて……

特定非営利活動法人 劇団バンブー

理事長 竹村正之

 

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